ドクターX 1話「社会派ドラマ、今の時代をぶった切る。」
未知子行くところに急患アリ
山奥の温泉で厳しい崖のぼりをした後、温泉で楽しむ大門未知子。
そこで路線バスの旅を楽しむ蛭子能収さん演じる一人の男とと出会います。
ドクターXお得意のパロディの一つです。
路線バスに乗ってそのめんどくさい男に絡まれている時に、
急にバスが蛇行します。
前を見ると運転手が倒れています。
バスを止められるところで止めて、心臓をマッサージします。
そこへ男女の訳ありカップルが通りかかります。
医者のいるところまで送り届けてと頼むもスルーされます。
バスの運転手が息を吹き返したところで、
先ほどのカップルの女性がバンのタイプで横になったまま
載せられそうな車で駆けつけてくれます。
ふもとの病院にはかつて大門未知子と働いていた
藤本医師がいました。
手術室もないその病室で、未知子は応急的な手術をします。
東京帝大学のミセスクリーン志村まどか
病院内の金銭的な汚職事件で蛭間はその地位を追われてしまいます。
そして当局帝大学の新院長志村まどかのもとに、
あのバスの運転手の件で未知子がやってきます。
自分の患者を返せと。志村院長はタクシー運転手の本格的な手術をするために、
藤本医師を連れて来たのです。
応急処置を施した未知子の腕を買い、志村院長はフリーランスとして雇い入れます。
部下からの付け届けも、賄賂も何もかもを否定するクリーンで、患者ファーストで、世界にも顔の広い女性です。
未知子の診る予定だった心臓病の患者は志村のつてで
ロボットを使った遠隔操作での手術が施されることになりました。
ロボットVS大門未知子
未知子がランチに行った定食屋でニュースキャスターに出会います。
彼もまた心臓のオペが必要な患者でした。
それまでの医師では不可能な病状だと言われたので、
最後の一瞬まで仕事をしていたいとそんな望みを持った男でした。
その男にあきらめるなと言って手術を決心させる未知子でしたが。
有名人である最高の手術は最新で最高の手術をアメリカの心臓手術の
権威の手によって行われることになりました。
ロボットでの手術には限界がありました。
手術中に血管が破れた時、ロボットにつけられた視界は
真っ赤になり続行不可能となりました。
そこにいる医師たちがひるむ中、それを見ていた志村院長は自ら、メスを手にします。
しかし、彼女たちの手に負えない状況であると分かると、
手術を終えることを決めました。その時にいつものようにさっそうと
現れる大門未知子、新人の医師たちの見守る中で、
手早く美しく手術を追えます。
この時見ていた新人医師たちが見惚れてしまいます。
日本医師クラブと腐敗した医師の世界
ところどころに挟み込まれた日本医師クラブの会長と蛭間の会話から、
クリーンな病院経営をしたいという志村院長を疎ましく感じている様子がわかります。
そんな時、未知子が手術を説得したジャーナリストと志村院長が
不倫関係にあったことが、世間にばれてしまいます。
病院を追われる志村院長。病院を後にした志村院長は
自分の失敗を未知子にいいます。
けれど、患者を助けたから失敗はしていないと送り出します。
このドラマを通じて、社会の闇を投影していると感じる部分が多々あります。
この脚本家は未知子を通じて、今の日本社会を切っているように感じる初回でした。