「先に生まれただけの僕 1話」優秀な営業サラリーマンが高校の校長先生となり、その学校を良くするために奮闘するが、現実は甘くなかった

総合商社樫松物産に勤める櫻井翔演じる鳴海は客との人間関係、
信頼関係を作るのが得意で、何でも成果に表す、
非常に優秀なサラリーマンです。毎日営業に挑み、自分の仕事に誇りを
持って立ち向かっていたが、ある日、その人望が買われて、
部署を移動して、サラリーマンではなく明日から啓明高校の
校長になってもらうと上司から言い渡されます。

 

 

突然のことに困惑する成海だったが、数学、音楽、体育などを
担当するそれぞれの科目の先生を面接して、
彼らの授業方針と生徒をどう思っているか、
学校をどのようにしようと思っているかを聞き出します。
しかし、数学の先生は生徒の態度が悪いのは仕方ない、
まだ高校生なのだからと言い放ち、音楽の先生は
バイオリン50台を買い占めて、学校のお金を使うことの
大切さを分かっていない、
どの科目の担当教師も、生徒の未来や学校のことについて、
真剣に考えている様子がなく、どこかおかしかったのです。
鳴海はそれを肌で感じ取ります。

 

 

実は鳴海が校長先生となって左遷されてきたのには
意味があったのです。上司であり、
専務である高嶋政伸演じる加賀谷にそれを聞かされます。
鳴海が校長先生となったのは、樫松物産のお金で、
社長が啓明高校の株を買い、未来に黒字を大きくするため、
鳴海が校長先生となり、良い進学校に変化させて、
啓明高校の受験者数を増やすのが狙いだったのです。
何やら前に同じく啓明高校の経営を担当した校長は、
メンタルをやられて、自殺してしまったのだという情報も耳に入ってきます。
困惑する成海は、実家に電話して、両親や兄弟の声を聴きます。
すると自分の父親が、教師を目指して夢を追いかけていたことを知り、
鳴海を息子の未来のために、
大学に出してくれたという父の知らなかった一面を母から教えられ、
心が動き出します。
自分が校長となり、教育現場に携わることになったのも、
父の過去と運命的にリンクしていることに気付き、難しい校長という立場だが、
それでも立ち向かっていこうと心に決めて行動に出ます。

 

 


鳴海は樫松建設で培った営業方針で進んできた人生を生かして、
自分の校長としてのスキルをあげて、教師や学校を立て直し、
良い方向へ持っていこうと考えます。
特別授業をして、生徒たちの勉強時間を確保して、
成績をあげて卒業させて、よい模範の生徒を卒業させるというケースを作り、
それを世の中に知ってもらい、受験志願者数を増やして、
学校入学者を増やすというのはどうかなど、色々な方法を編み出し、考えます。

 

 

 

鳴海が学校を立て直し良い計画を暗中模索している中、
一人の男子生徒の父親くも膜下出血で倒れてしまいます。
生徒は、父は命は助かったが、1年は働けなくなるといい、
そうすれば家庭の経済的に、学校に通うのが難しくなり、
大学にも通えないからどうしたらいいんだろうと鳴海に
悲痛な胸のうちを明かします。鳴海はそんな生徒に、
学校には国の助成金で支援してもらい、高校卒業し、
大学には奨学金で通えばいいと助言し、助け舟を出します。
しかし鳴海は、奨学金制度は大学卒業後、就職してからの借金となり、
鳴海自身、自分も今まで、苦労して奨学金を払い続けてきたので、
生徒に悪魔で悪気なく、助けるつもりで奨学金制度の詳細を説明するが、
生徒はそんな怖いことは知りたくなかったと目に涙を浮かべて、
叫びその場を立ち去られてしまいます。
これからの学校経営をどうしてくか、
難しさを感じ複雑な表情を鳴海はします。